2016年優勝バンド　流血ブリザード　インタビュー

優勝おめでとうございました。実際にカナダでのライブはいかがでしたか？

それがやっぱすごく良くて、ライブが終わったら物販に長蛇の列で、サインくれだとかCD売ってくれとかで。ライブをやってる時は前の方でモッシュが起きてるくらいで、人はたくさん来てくれてるけど様子見な感じでウケてるのかウケてないのかわからんかったけど、終わった時はあんだけわーっと人が寄ってきてくれて最高だとか言ってくれたり、対バンのいろんな国から来ている人らが良かったよと話しかけてくれたり、次の日のライブも行くよーと言ってくれたりと、ウケてたみたいでほんま嬉しかったなー。

日本で優勝したバンドはフェス中に２回ライブが出来るんですか？？

せやなー。初日はメビウスという中くらいの大きさのライブハウスで、東京でいうと新代田FEVERくらいのキャパかなー？それよりは広く見えたけど400から500人。次の日はスキャナーバーという箱でそっちがオススメなんやけど。まぁBARなんやけどパンクスが集まってるところで、店もパンパンのお客さんで暴れてて。パンク雑誌のDOLLの世界まんまのモヒカンとか鋲ジャンのパンクスがガンガン暴れとったな。それがすごいいい景色でテンションあがったわ。

※主催者注　会場や出演回数などは年ごとに違いますにので必ずしも今回と同じ場所というわけではありません。

優勝バンドは渡航費と宿泊費を全部払ってもらえるのですか？

そやな。ホテルも俺らとしては日本のビジネスホテルみたいなところで全然ええんやけど、お金持ちの人が泊まるようなええホテルを用意してくれとってビックリしました。庭にプールがあって。Rolling Stonesの様な気分でホテルに泊まっとったな。(笑)

髪を逆立て、ゴリゴリの服着た日本のパンクスがカナダだと国賓扱いでもてなしてもらえるのは面白いですね。

ホテルを出るとホームレスの人がおって、ヘイユー リュウケツブリザード？って話しかけられて、お前らを観るために缶カンに寄付を集めてるんだよ。後で観に行くぜと言われたりとか。街中にピックアップアーティストとして俺らのポスターが貼ってあって。ただ、アー写は前のメンバーのやつやったけどな。(笑)

なるほど。優勝してカナダに行くと良いことしかないですね。

良いことしかないよ。今でもカナダでの日々を思い出してあの日に戻りたいとか思うし、メンバーの一人なんかわざとパスポートを失くして帰れんようになってやろかなとか言い出したり。まぁ俺らの場合はフェスが２日終わってすぐに帰ったわけじゃなくて、オタワとかモントリオールとかツアーを回ったんやけど。パンクスの繋がりが強くて、家に泊めてもらったりとかセッションしたりとか。絶対面白いからと向こうの寿司屋にみんなで連れて行ってもらったりとか交流も面白くて。

フェスの後のツアーの日程はもともと決まっていたのですか？

日本の友達のTHE ERECTiONSというポゴパンクバンドが先にカナダで仲良くなったポークガイというバンドがおって、THE ERECTiONSの友達だったら面倒みるよと言ってくれて、フェスの後のツアーの日程は彼らが組んでくれて２週間くらいカナダに滞在しとったな。ほんまにパンクスの繋がりが強くて、モントリオールへの移動もマックスっていうパンクスのおっちゃんが３時間もかけて車出してくれたり面倒見てくれて。

フェスにも出れて、向こうのバンドとも交流できて、大収穫のカナダツアーとなったのですね。

そやな。それが一番でっかくて。ただフェスに出て、有名なバンドと対バンして、高級なホテルに泊まって、あー楽しかったって帰ってももちろんそれも楽しいんやけど、できればそーゆーツアーとかもやってみてもいいんじゃないかなと。今年の優勝バンドも是非ともツアーをやって欲しい。

なるほど。そもそもこのPLANETROXの大会に応募しようと思ったきっかけは何だったんですか？

たまたまTwitterでこの大会のことを知って、じゃあ受けとこうくらいの感じやったんやけど。正直、最初はこーゆーオーディションイベントは出来レースとかいう話も聞くじゃないですか？でもたまにはこーゆーのも受けとこうかってノリやったんやけど、始まったら案外みんな投票とかしてくれて決勝まで行って(※今年の大会は事前のネット投票は無くなりました)、ここまで来たら勝ちたいなと決勝当日を迎えて、俺らより今っぽい音楽性のバンドとか、かわいいギャルのバンドもおって、これは俺ら勝てんでしょ？あっちを受からすでしょ？と思いながらも自分なりにこーしたら伝わるかなというライブの組み方をして、激しさと曲と、あとは最後オケの曲で踊ってただのパンクじゃないですよというの もアピール出来て。それが良かったんじゃないかなと。

ライブの最後に神輿で退場したのも良かったのでしょうかね？

審査員も向こうの方で、言葉もわからんし。しっとりやるよりも、ヴィジュアル的にもパワーで攻めたほうがわかりやすいんじゃないかなと。やっぱ日本のバンドで海外でウケてるバンドたちはパワーとインパクトで攻めてるやつらが多いからそういう所は意識しました。

なるほど。最後に今年このPLANETROXの大会にエントリーをしてみようと思っているバンドに一言いただいてもいいでしょうか？？

俺らもノリで受けてみたけど、カナダでライブして意識も変わって。そりゃ外国とか機会があったら行きたいけどお金全然ないし。でもコンテストだったら渡航費も出るし、これやったらいいなと受けたら運よく受かって、今はこれからも海外でどんどんやっていきたいなというふうに意識も変わったし、ジャンルにもよるんかもしれんけど俺らみたいなタイプのバンドはどんどん海外でやるべきなんかなと。ギターウルフや沢山の日本のハードコアパンクバンドなんかもそうやけど海外でも評価高いし。自分たちもいつかはそうなりたいと思っていますわ。

そんな風に刺激を貰えるんで是非チャレンジしてみてください。